コーク~リトルアイランド~グロンタウン~フォタ~ キャリガロー ~ラッシュブルック ~コーヴ
Cork - Littleisland - Glounthaune - Fota - Carrigaloe - Rushbrooke - Cobh
キャリガローからラッシュブルックまでの一駅は、ほぼ全区間、コーヴへの主要地方道R624号線に沿って走ります。線路はずっと下の道路より一段高い所にあるので、車窓からの眺めが道路からよりも良い区間です。車窓右手はずっと海峡で、対岸の風景を見ながら走ります。キャリガロー駅あたりの対岸は、パッサージ・ウェスト(Passage West)という古い町で、ドックや木材加工場が見え、古くからの家並みも新しいアパートもあります。反対側は丘で、列車からの眺めはほとんど期待できません。
1キロほどで下にクロス・リバー・フェリー(Cross River Ferry)の乗り場が見えます。このフェリーは、ここと対岸のグレンブルック(Glenbrook)の間をピストン輸送しており、所要は4分程度で、徒歩での利用も可能です。グレンブルックにはバス停があり、コーク市中心部へバスで行けます。この場所に駅を作る計画は昔からありますが、キャリガローから近すぎるためでしょうか、なかなか実現しません。駅があればフェリーとの乗り継ぎが便利になり、フェリー経由での回遊ルートも便利になるのですが、現状、フェリーと列車の乗り継ぎは、最寄り駅がキャリガローになりますが、ラッシュブルックからでも十分歩けますし、そちらの方が全区間歩道があり歩きやすいです。
フェリー乗り場を過ぎると内陸側は丘の上に住宅が増えてくるのですが、車内からはあまりわかりません。対岸は今度はモンクスタウン(Monkstown)の町と教会が見えてきます。そのあたりから海峡が広くなり、対岸の景色もこのあたりで終わる、そういったあたりにラッシュブルックの駅があります。駅の手前から駅前にかけてドック(船の修繕をする施設)があるなど、ラッシュブルック駅手前の車窓風景はちょっと産業の香りがします。
ラッシュブルックは、コーヴの中でも住宅が多いエリアにあり、住人の利用が多い駅です。朝夕は一列車10名前後の乗降客を見ることも珍しくありません。住宅以外のものは、駅を出た目の前に船の修繕などをするドックの入口があるぐらいです。よってこの駅は、観光客などの外来訪問者の利用は少ないです。
地元住民の利用は割と多い駅ですが、券売機は1台だけです。駐車場はなく、駅周辺もやや手狭なので、この駅の利用者の大半は、駅まで徒歩での利用と思われます。徒歩での駅利用者がそれなりにいるにもかかわらず、駅の近くにお店は何もありません。一番近いのが、駅の先コーヴ寄りにホームからも見えるガソリンスタンドですが、小さなスタンドで、コンビニ機能はありません。
キャリガローと同様、相対ホームの駅で、ホームが互い違いになっていますが、キャリガローとは逆で、下りコーヴ方面のホームがコーヴ寄りにあり、上りコーク方面のホームがコーク寄りにあります。やはり間に跨線橋があります。出口は上りホームがメインで、昔は駅員がいたと思われる閉鎖された駅舎があります。他方、下りホーム側にも一応出口があります。この出口を出るといきなりハイキングコースの山道のような、人が一人歩けるだけの未舗装の道となり、これが駅へ通じる道とは思えない不思議さがあります。2分ほど上がっていくと、閑静な住宅地の舗装道路に出ます。そのあたりの住人の駅への近道として限られた人に利用されています。